引っ越し作業では、荷造りや不用品の処分以外に、住んでいた家をきれいにする必要があります。
カーペットや家具など、すべてを搬出した後に部屋全体を掃除しましょう。
しかし、いくらきれいにする必要があるからと言って、家を隅から隅まで掃除するには限界があります。
賃貸物件の退去時に必要となる掃除の範囲について見ていきましょう。
賃貸物件では退去時にどの範囲まで掃除すべき？
借りていた家の退去時に必要な掃除とは、常識的な範囲での清掃とされています。
では、具体的にどの程度の掃除が必要なのでしょうか。
ポイントとなるのは、原状回復の必要があるかどうかです。
原状回復には、借主が家を借りたときと同じような状態に賃貸物件を戻すという意味があります。
つまり、掃除すべき範囲は「生活を送ったことで汚れた部分」になります。
畳の変色やフローリングの色落ちのように、経年劣化で起こる損耗については借主が責任を負う必要はありません。
溜まったほこりや水垢・カビ・油汚れについては掃除できれいにしましょう。
キッチン周辺の掃除方法とは
キッチン周りでは、主にコンロや換気扇における油汚れやほこりと、シンク周りを重点的に掃除しましょう。
設備の劣化による損耗は考慮されるので安心してください。
まず、IHでもガスでもコンロ周辺はかなり汚れるポイントです。
とくに住んでいた年数が長い、自炊をしていた、油物など汚れが付きやすい料理をよく作っていた場合、コンロ周辺の汚れは相当なものになります。
油汚れに有効な洗剤や重曹を使って掃除しましょう。
シンク周辺には、水垢やカビといった汚れが付着しているので、クエン酸や重曹、カビ取り用の専用洗剤の使用が有効です。
また、換気扇の内側など、ひどい汚れでなおかつ簡単に手が届かない場所を掃除するなら、クリーニング業者への依頼をおすすめします。
なお、クリーニング業者に依頼する場合は、1万円～2万円程度の費用がかかります。
浴室周辺の掃除方法とは？
浴室周りでは、水垢やカビを綺麗に掃除していきましょう。
まず、水垢汚れについてはカルシウム成分が凝固したものなので、クエン酸や専用のスポンジを使って落とします。
カビ汚れなら、市販のカビ専用洗剤を使いましょう。
浴室でも、毎日のこまめな掃除を実践していればそこまでひどい汚れは発生しません。
しかし、時と場合によってはキッチンと同様、クリーニング業者への依頼も有効です。
費用相場は簡単なカビ掃除で5,000円～8,000円。
範囲が広い場合やしつこい汚れの除去であれば、1万5,000円～2万円が相場となるようです。
決して安くはない料金ですが、カビがはびこっている場合や汚れがひどい場合は有効活用しましょう。
まとめ
賃貸物件における退去時の掃除について解説しました。
掃除の範囲や程度については、常識的な清掃ができていれば問題なく、経年劣化については気にしなくて大丈夫です。
お金はかかりますが、クリーニング業者への依頼は何かと忙しい引っ越し準備における時間の有効活用となるでしょう。
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